人生ぴかっとしま商会

長男の社交不安障害や持病の橋本病と戦いつつ人生をぴかっと光らせる為に生きています!

土曜日の失踪劇 本編

事件の起きた土曜日について書いて行きたいと思います。

 

朝8:10

B指導員が、通勤途中に近くの交差点で信号待ちをしていたK君に出会う。

B「おはようK君。忘れ物ないか?勉強の用意持って来たか?」

と声かけをする。

K君「.........。」

無言で来た道を引き返して行く。

B「どこいくんや?

帰っても、もう、ママお仕事でしょ?

お弁当以外なら忘れててもなんとかなるからおいで」

学童に来るように促す。

K君「..........。」

何の返答もしないまま、引き返してしまう。

 

B指導員も開設の用意があるため、追いかける事はなく、学童に向かう。

この対応自体は自然な流れである。

 

朝、子どもに、会えば声かけをするし、もし、引き返したとしても、追いかけて連れ戻す事は私でもしないだろう。

なにか、忘れ物があったんだろうか、、。

くらいに思うだけかと思う。

 

ちなみにK君はいつも一番乗りである。指導員よりも早く学童の門の前で待っていることも珍しくない。この日はまだ、遅いくらいの日であった。

母の出勤に合わせて家を出ているらしく、8時前には門の前で待っている。これより早い日もある。

 

話は戻り。

B指導員が学童につき、しばらくしてC指導員も学童に到着する。普段は4人体制だが、土曜日は2人体制です。

朝、K君に会ったことなどを話しながら、開設の用意をして、いつもどおり8時半に開設した。

 

 

他の子もちらほら来級するなか。

待てど暮らせどK君が来ません。

 

9時半になった頃さすがにほっておく訳にはいかないので、母の携帯に確認の電話を入れる。

 

緊急連絡先は職場なのだが、B指導員のK君母は今日お休みで家にいるのではないかとの勘が働き職場ではなく、携帯に電話をした。

これが正解で、母はすぐに電話にでた。

なぜ、母が休みではないかと思ったかというと、実はB指導員はK君に会う前にK君の弟を保育所に送り届けるK君母を目撃していたのだ。

あきらかに、仕事に向かうような服装ではないためにそう感じたのだという訳。

しかし、そういうことはよくあることで、保護者が仕事でないときも、子どもはよく学童に預けられるものである。

学童の規約にも記載がある、

保護者が仕事でない時は、お家でお子様とお過ごしください。

というのは、全く守られていないのが現実。

 

しかし、学童側からは何も言えないのも現実。

 

 

働くママは忙しい。のは、わかります。

が、、、もうちょっとでいいから、子どもに目を向けてあげてほしいです。

そんなママばっかりじゃないですよ、もちろん。

しっかり働きながら、子どもともいい関係を築いていて、しっかり子育てしておられる方が大半ですが、現実にはそうでないママもいらっしゃいます。

 

K君母は、残念ながら、そうでない母であるように私には思えます。でも、そこまで踏み込めないのも確かです。

 

話は逸れましたが、B指導員の勘によりすぐに母に電話はつながり、B指導員は現状をありのまま話しました、

どうやら、K君母は家にいて、何か食べているような感じだったようです。

全てを伝え終えて、家に帰っているか確認するが、帰っていない。とのこと。

 

 

 

さあ、大変です。

K君は一体どこへ行ったのか??

 

すぐに、C指導員が辺りを自転車で捜索に出る。

K君母も探してみるという。

 

 

B指導員は学童の管轄である教育委員会へ、まず連絡。

教育委員会の対応は本日学童に来ていない児童なわけなので、こちらがなにかする必要はない、保護者の責任で探して見つからなければ捜索願を保護者から出してもらうしかないとのこと。

 

ま、確かにそうです。

1度学童へ来級してからの失踪ならば、学童に責任があるが、K君は当日1度も学童へは来ていないのですがら、指導員、教育委員会には責任はありません。

 

 

が、、、、。

B指導員は朝、K君に会っているし引き返して行く姿を見ている以上ほってはおけないですよね。

「では、お母さんK君が見つかったら連絡ください、指導員は学童で待機しています。」

では、済まないでしょ。気持ちが。

そりゃ、こっちも必死になりますよ。

もし、朝会っていなければ、それで良かっただろうし、対応する必要はないかと思いますが。

そうこうしている間に時間は過ぎていきます。

もし、何かあったら

もし、事故にまきこまれていたら。

気が気じゃないです。

K君母はというと、K君が行きそうな場所の検討がつかないと、すぐに学童に来級。

(いや、検討なくても必死でさがすでしょ)

この間もC指導員は、辺りを捜索中。

 

K君母は一二箇所辺りを、探しただけで学童に、来たらしい。

しかし、母が学童にいてもなんにもならないので、B指導員はK君母に、K君の行きそうな場所の相談をしB指導員のアドバイスの元、少し離れた公園を探しに行ってもらおうとしたとき

C指導員から電話があった。

 

 

「見つかった」と。

 

 

 

結果。

K君母より、C指導員のほうが、捜索している時間はずいぶん長かった。

 

母に、見つかった事を伝える。

一応安心した様子であったらしい。

 

 

ここからは、K君失踪からK君を見つけて学童に連れて帰るまでをC指導員目線で書いて行きます。

 

C指導員はK君が家に帰っていないとわかってすぐ、自転車で捜索に出た。

そんなに土地勘があるわけではないが、C指導員なりに思いつく辺りを捜索していた。

その間も胸はドキドキ手は震えていたという。

知っている限りの公園を巡るも見つからず。

 

実はK君なかなかの肥満体型で運動を嫌うのでこの暑い中そんなには歩いていかないだろうと考えて、少し引き返して、民家の辺りの捜索に変えた。

民家を捜索して、しばらくすると小さい男の子が歩いているのが見えた。

K君にしては小柄なので違うなと思いながら近づくと、その後ろにK君がトボトボと歩いているのを発見する。

 

見つけた。

 

でも、刺激してはいけないと思い、冷静に話かける。

C「K君、こんなところで何してるんやー?」

K君はC指導員を見て少しビックリした顔をしたが、すぐに無言で歩き出す。

後をついていきながら、学童へK君発見の連絡を入れる。

 

C「今日学童に来る日やったんやろう?ママも心配してるよ」

K君「BB弾さがしてる」

話が噛み合わない。が、そのままK君に合わして会話を続ける。

 

C「なんで、BB弾探してるんやー?」

K君「BB弾、R君好きやで!」

R君とは学童にきている、K君の同級生である。

 

C「そうかー。BB弾探してどうするつもりやったんや?」

K君「S君と遊ぶ約束してる」

S君とは学童に来ている1つ上の男の子であ

る。

C「でも、今日は学童の日やな?

ママも先生も心配で探してたんやで。」

K君「ママどこにいてるん?

C「学童で待ってくれているよ」

K君「えーー。」

ママの話をした後、K君の顔つきが変わり、少し逃げようとする素振りを見せる。

C指導員は逃すわけにはいかないと思いこの時からしっかりとK君の手を握る、自転車は押したままである。

 

そして、C指導員はK君が手ぶらであることに気づく。

C「K君荷物どうしたん?」

K君「言えへん」

C「そうか、ま、いいよ、後でも取りに行けるし、とりあえず、学童に戻ろう」

そう言って、ゆっくり、ゆっくり、学童へ向かう。

C「なんで、こうなったんや?」

K君「S君と遊ぶ約束をしてる、先生の顔を見たくない、おやつも忘れた」

C「なんでや?昨日、先生に怒られたんか?」

C指導員は金曜日お休みだったので、K君には関わっていないので、叱ってもいない唯一の指導員だった。

捜索に出たのがC指導員で良かったと思う。

金曜日にK君を叱っていた他の指導員であれば顔を見た瞬間逃げていたかもしれない。

 

K君「うん!」

C「でも、先生達なんで怒ったかわかるか?」

K君「僕が悪いことしたから」

それは理解しているようだ。

 

C「それをわかって反省しているなら、それでいいよ、もうしないようにしようね、昨日は怒ったけれども、今日は先生達怒ってないし、なにより、ママがすごく心配してるよ、早くママに顔見せてあげよう」と諭す。

すると、すこし、K君の歩くスピードがる。

 

そうして、学童に連れて帰ってきた。

 

発見の報告をして学童に戻るまで、30分くらいかかったという。実際歩いたら10分くらいの距離だ。

 

学童について、ママの顔を見たK君の最初の一言が

「学童やすませて」

であった。

それに対して母は

「そんなことできるわけないやろ、あんた帰ってもママ仕事やから、1人やでっ」

と言い放った。

地獄である。

そこからは、親子の話。指導員は口を挟まず行方を見守る。

母は、本当に仕事なのか? 

 

 

 

 

 

遡ること30分前。

K君発見の報告が届いた学童には数名の児童とB指導員とK君母。

B指導員が母に話をする。

B「こんなことゆうのも心苦しいのですが、K君には夏休みの間も注意させて頂く事が多かったんです。」

 

母「それは家でもそうです。下の子もいるし、私も仕事が忙しいし、大変なんです、あの子にばっかり手をかけてられないんです。今日も夜勤なんですっ!」

 

夜勤??

 

あのー、日中は?

 

、、、、。

しかし、踏み込んだ事を聞くのはタブー。

 

 

 

忙しい。お金がない。仕事だから。

このWordが出たら指導員としては、何も言えなくなります。

でも、それでも、それでもさ、自分の子どもでしょーが。

 

なんか、返答がどれも他人事で、理解できなかったと、B指導員は話していました。

 

もし、私なら、私ならですよ?

子どもの行方がわからない、なんて、連絡がきたら、居ても立っても居られない。学童で待つなんて事絶対できません。

泣いて探します。

生きた心地がしません。

仕事は休みます。

そして、子どもとしっかり話をして、コミュニケーションが足りてなかったのか、自分を責めて反省するでしょう。

子どもの話を聞くでしょう。

 

しかし、K君母は全くその気配はなく、諭すでもなく、叱るだけ叱って、学童はさすがにお休みさせましたが、K君を連れて帰っていきまし

た。

 

そして忘れてはいけない、K君の荷物。

C指導員に発見されるまで一体何をしていたのかですが。

学童に戻ってから、B指導員とC指導員、K君、K君母で、話をしていて、K君の気持ちが落ち着いてきたころに、C指導員がK君に荷物の所在を聞いた。

 

すると、おそるおそる、K君が話し出す。

 

荷物はS君のおばあちゃん家に置いてきた

学童への途中引き返してからすぐにS君のおばあちゃん家に向かったが当然S君はいなかった、S君と遊ぶ約束をしていると話し、おばあちゃんは不思議に思っただろうが、K君を家に入れてくれて、カルピスを出してくれた、

だか、K君はカルピスを飲むと余計と喉が乾く

から飲まなかった。

そのあと、少しおばあちゃんと話をして、BB弾を探してからまた来ると言い、荷物を置いて外に出てウロウロしていた。

そこをC指導員に発見されたのである。

これが全貌だ。

S君のおばあちゃんにはとてもご迷惑をおかけしている。

そう話している最中、ちょうどS君のおばあちゃんから学童に電話がある。

K君が荷物を取りに来ないので、荷物の中身を確認すると、学童の連絡帳が入っているので、学童へ行くはずだったのではないかと思い連絡してくれたのだという。この時すでに11時をまわっている。

お昼も近いしK君が困っていてはいけないと心配してくれていたという。

親切な方である。

まだ、K君もK君母も学童にいたので、荷物をどうすか、母に確認する。

すると母。

「今日は仕事なんでいけません。明日取りに行くと伝えて下さい。」

ですって。

この返答すごく違和感がありました。

なにがって、

学童から帰る時に取りに行くのが普通では?

更にご迷惑もおかけしているのだから、一言挨拶があって当たり前ですよね?

 私の感覚なら、明日取りに行くなんて申し訳なくて言えません。

明日といえば、日曜日ですよね、相手先にも予定もあるでしょうし。

学童の荷物の中といえば、おやつは忘れたといってましたが、お弁当も入ってるのでは?

B指導員が母にお弁当の確認をする。

そのままだと腐りますし、それを人の家に置いておくのはどうかと、取りに行くように進めるが

今日はパンなので問題ないとの返答。

 

いやいや、そゆ、問題じゃなくて、、、、。

 

もー、呆れてしまいます。

親として

人として

大人として、、

どうでしょう??

ですが、ここもこれ以上は何も言えません。

 

B指導員はS君おばあちゃんに電話で、K君が明日取りに行くと言っています、ご迷惑ではないでしょうか?申し訳ありません。と伝える。

このやり取りも普通は親がするべきですよね。

 

なにから、突っ込めばいいのかわからなかった、と、対応した指導員も話しておりました。

そうして、K君失踪劇は終わっていくのでした。

 

 

 

帰る姿を見ても、お互い無言で、母の後にトボトボとK君が着いていく、、、寂しい後ろ姿でした。

 

これから、学年が上がるにつれてK君の指導も難しくなっていきそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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